巻16−3806  有由縁雜歌 作者: 娘子某


  
項目 内容
原文 人毛奈吉 空家者 草枕 旅尓益而 辛苦有家里
訓読 事しあらば 小泊瀬山の 石城にも 隠らばともに な思ひ我が背
仮名 ことしあらば をはつせやまの いはきにも こもらばともに なおもひわがせ
参考

・その昔ある娘がいた。娘は父母に知らせず男と交わった。男は娘の父母に怒られることを恐れ、だんだん躊躇し始めた。そこで娘はこの歌を男に贈ったという。


二口解釈
・夫よ、何かことがあったら小泊瀬山のお墓の中でさえも一緒に隠れるので心配するな。


・事あれば ともに隠れむ 墓の中